『FOMA受信中 雪村

  プルルル――

  プルルル――

  プツ、

  「もしもし?」
  『もしもし、土方先生?』
  「‥‥なんでてめえがの電話で掛けてきやがるんだ、総司」
  『いや、今ちょっと手が離せないみたいで、代わりに僕が掛けました』
  「じゃあてめえの携帯使え」
  『だって僕が電話したら土方さん出てくれないでしょ?』
  「ったりめえだろうが。つか、いいから変われ、てめえと話す事なんざねえよ」
  『僕もないですけど、が紅茶入れてくれてるの邪魔したくないし』
  「紅茶? てめえもしかして、の部屋にいんのか?」
  『ビンゴ。商品は「誰でも上手く俳句を書ける本」を差し上げますー』
  「いらねえよ!! っつか、なんであいつの部屋に上がってやがるんだ!」
  『え? 千鶴ちゃんが塾から帰ってくるまでの暇つぶし?』
  「って事ぁ、今ふたりきりって事か」
  『正解正解! 土方先生、良くできました。それじゃ次の景品は僕が作った特製チョコを‥‥』
  「い・ら・ね・え。いいからと変われってんだよ」
  『だから、まだ戻って来ないんですって』
  「じゃあ、切る」
  『切らないでくださいよ、用はあるんですから』
  「んだよ、早く言え」
  『土方先生って、の事好きですか?』
  「ああ? なんでてめえにんなこと聞かれなきゃなんねえんだ?」
  『土方先生が女子生徒に告白されてるのを見てが不安がってたから?』
  「っクソ、見られてたのかよ」
  『ばっちり、ハグされる所まで』
  「あれはっ!」
  『ストップ。僕に言い訳されても困りますし、興味ないです』
  「ちっ、そうだったな。‥‥今すぐそっちに行くから、てめえは帰れ」
  『ああ駄目ですよ。からは言うなって言われてるんですから。話したってばれたら僕がに殴られる』
  「てめえの都合なんざ知らねえよ。‥‥20分くらいで行く」
  『残念。その頃には僕ら家を出てます』
  「んだと?」
  『それから二時間くらいは家に戻ってこないし』
  「何処に行くつもりだ?」
  『秘密』
  「気色悪い事言うんじゃねえよ! 良いから何処行くのか教えろ」
  『えー、それじゃあ教えてください、総司様って言ったら教えてあげます』
  「誰が言うか! つか、てめえ後で絶対ぇぶん殴る」
  『暴力教師―、センセイなんて懲戒免職になっちゃえー』
  『総司‥‥誰と話してんの?』
  『あ、やば』
  「おい、代われ、今すぐ代われ」
  『代わってください、総司さ‥‥』
  「代わってください、総司クソ野郎」
  『‥‥クソ野郎って私の事?』
  「違う。総司の野郎の事だ。ったく、なんでタイミング悪くおまえに代わるんだよ、あいつは‥‥」
  『それが総司だから、じゃないですか? ‥‥どうかしました?』
  「今からそっちに行こうと思ってんだが、どっか出掛ける所だったか?」
  『あ、叔父さん所に行こうと思ってたんですけど‥‥』
  「すぐじゃねえとまずいか?」
  『え?』
  「今から行くから、少しで良いから会えねえか?」
  『で、でも仕事中じゃなかったんですか?』
  「んなもんは良い。今すぐ会いてえんだよ‥‥駄目か?」
  『‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥駄目』
  「‥‥‥‥」
  『なんて言うわけないじゃないですか』
  「‥‥馬鹿野郎、今本気で焦ったじゃねえか」
  『ごめんなさい。あ、うん、じゃあ、来るまで待ってます』
  「ああ、今すぐ行く」
  『はい』
  「っと、そうだ、
  『はい?』

  「愛してる」

  プツ、
  プーッ


  「‥‥? どうしたの? 顔があり得ないくらいに真っ赤だけど」
  「総司、私、今日死ぬかも知れない」


 脳天直撃の告白



  リクエスト『土方さんとパラレルでラブラブ(in総司)』

  ラブラブ第三弾。
  なにげにパラレルのラブラブリクエストが多かったので張り
  切って書かせて戴きました♪
  ラブラブなのに総司が入るとどうしてこうもひっかき回す話
  になるのか。
  でも楽しかった( ´艸`)
  一生土方さんは総司に嫌がらせをされてると良いと思う☆
  そして土方さんはさりげなく「愛してる」とか爆弾を投下す
  る人だと思う。
  デレ突入してると絶対照れないんですよ、この人。
  でもツン状態だと照れるという(なにこの二度オイシイ人!)

  そんな感じで書かせていただきました♪
  リクエストありがとうございました!

  2011.7.3 三剣 蛍