土方編



  「土方さん、今晩、一緒に寝てくれませんか?」
  「……………どういうつもりだ?」
  「どういうって……そのままの言葉ですけど」
  「俺にそういう事を言うのがどういう事になるかわかってんのか、って聞いてんだ」
  「あ、れ、なんか、怒ってます?」
  「これが怒らずにいられるかってんだ。丁度良い機会だ、そこ座れ。良いか? おまえは女で、屯所には男ばっかりでそ
  れが――」


  朝までみっちり説教されました。



  沖田編

  「総司、今日、一緒に寝ても良い?」
  「一緒に寝ても……って、それ本気?」
  「うん。駄目かな?」
  「……駄目じゃない、けど。分かってるの、。僕も男だよ」
  「ん? 分かってるよ? なんで突然」
  「だからね、一つの布団に……って、いいや、もう。には言っても無駄だろうし」
  「失礼な!」
  「良いよ。寝てあげる。でも、最初に断っておくけど………もし僕が何かしても文句言わないでよね」


  翌朝何故か「無防備に寝るが悪い」と八つ当たりされました。



  斎藤編

  「なあ、今日は一と一緒に寝ちゃ駄目かな?」
  「ああ、共に眠るくらい安いごよ………………………」
  「………一?」
  「待て。今なんと言った?」
  「だから、一緒に寝ちゃ駄目かって……」
  「……それは、俺とあんたが、ということか?」
  「そういうことだね」
  「一つの布団で、か?」
  「一の部屋に布団が二つなければそうなるね」
  「………」
  「………どしたの? 固まって」
  「はっ!? い、いやそれはやはりまずかろう。いくら恋仲と雖も俺たちは男と女。そう気安く供寝などすべきではない。
  万が一と言うことがあってはならぬのだから。いや、断じて疚しい気持ちなどはない! だが、やはりっ」


  なんだか自分の世界に入ってしまったようなので、結局部屋に戻りました。



  藤堂編

  「なあなあ平助ぇー、今日おまえんとこで寝て良いだろ?」
  「っはぁ!? オレのとこで寝るって、オレの布団でってことか!?」
  「平助から布団をぶんどって寝るほど私無神経じゃない」
  「いや、そういうことじゃなくて!」
  「なくて?」
  「(一つの布団で寝るって事はあれだよな。やっぱりそういう事になるんだよな。いやいや、全然拙くはねえんだけど、
  なんつうか緊張するっていうか……まあ、好きあってるんだし、そういう事になってもおかしくはねえよな)そっか……
  とオレもとうとう。きっと、可愛いんだろうなぁ……いや、色っぽいっつか。そ、そうだ。オレの方が年上なん
  だし、ここはびしっと男らしくしないと、だよな」
  「ねえ平助」
  「っ!? な、なんだよ、……」
  「気付いてないだろうけど、おまえ。途中からだだ漏れだから」


  身の危険を感じたので部屋に戻ることにしました。



  原田編

  「、なんでおまえ枕なんか持ってんだ? まさかここで寝るつもりじゃ……」
  「はい、その通り。今日は左之さんと一緒に寝たいなと思って」
  「俺と一緒にって……」
  「……駄目ですか?」
  「い、や、駄目じゃねえっつか、俺としちゃ嬉しいっつーか、大歓迎っつーか」
  「それじゃ」
  「でもな、俺も男だし、おまえは女だろ? だから、一緒に寝るとなるとやっぱりそういう気分になっちまうっていうか
  ……」
  「え、と……」
  「俺は惚れた女が隣で寝てるのに、気にせずに寝ていられるほど出来た男じゃねえ。そりゃ好きあってるとはいっても、流れ  でなんとなく、なんてのも俺は嫌だ。出来れば、ちゃんと、おまえを抱きてえ」
  「…………」
  「……だから、悪いな。俺がこらえ性のねえ内は、一緒に寝るのは勘弁してくれや」


  諭されました……





  おまけ

  山崎編

  「さん、こんな夜更けにどうなさったのですか?」
  「……山崎さん。今日私ここで寝ても良いかな?」
  「…………は?」
  「だから、一緒に寝ても良いかな?」
  「………俺と、ですか?」
  「うん」
  「…………」
  「…………」
  「お疲れのようですね。さっさと部屋に戻って寝てください」
  「えぇ!? それで片付けるの!?」
  「そして明日、朝一で自分の所にいらしてください」
  「説教ですか?」


  朝になるまで待ってくれるあたりは山崎さんは紳士、なのだろうか? でもみっちり半日説教が待ってました。



  風間編

  「いや、あいつはなんか色々身の危険を感じるから――一緒に寝なくても良い」



  一緒に寝ようと言ってみた☆