卑猥な事を言わせてみた☆〜壱〜
なんで?
いや、面白いから、じゃなく。
言わないよ、卑猥な事なんて。
は? じゃあ、言い間違ってみろ?
何を……
『沽券を、股間に言い間違えろ』
ば か じゃ な い の?
藤堂編
「お、男の股間に関わるんじゃないの!?」
「………、それ『沽券』じゃ――」
――ごすっ!!
「うわぁあああ! 本気で心配すんな!!」
「な、なんで、オレが殴られ……」
斎藤編
「それって、お、お、男の股間に関わるんじゃないの!?」
「………………………そ、そうだな。男の沽券に、関わる、だろうな」
「(言い直された!? しかも気を遣われた!?)」
原田編
「お、男の、股間に関わるんじゃない……ですか」
「…………おまえも、色々大変だな」
「さ、左之さぁああん! あの人私を苛めるんですよ!!」
沖田編
「そ、そんなの、男の股間に関わるだろ!」
「………え? 今なんて?」
「!? だ、だから、男の股間に関わる……っ」
「聞こえなかった。もう一回」
「男の、こ、かんにっ」
「もう一回」
「っ! なんなんだよ、おまえは!! そんなに私を辱めたいのか!?」
「だって、そんなに恥ずかしそうに股間なんて言われたら、可愛くてついね」
土方編
「男の股間に関わるでしょうが、呆けー!!」
「……疲れてるみてえだな。ゆっくり休め」
「き、気なんか遣わないでくださいよ! 哀れまないで!! もうやだ! 私の本意じゃないのにっ!!」
「な、なんでいきなり泣き出すんだよ!?」
「私だって股間なんて言いたくないのに言わされてるんですよ! それなのにみんな私を哀れむように見てっ……なんで
私が股間なんて言わされなきゃいけないんですか、馬鹿ぁああああ!!」
「わ、わかったから、あんまり連呼すんなっ! 分かったから! おまえの本意じゃねえってのは分かったから、な?」
おまけに沖田の一言
「に股間って言わせるのは面白いけど、でもね、
股間程度じゃ卑猥でもなんでもないから」
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